諏訪湖に「御神渡り」が出来たというニュースがありました。その昔は冬になるとほぼ必ず出来ていたらしいのですが、最近は暖冬傾向が続き今年は5年ぶりの出現となったようです。
諏訪大社上社の男神が対岸にある下社の女神のもとへ逢いに行った道が氷の割れ目となって現れるという言い伝えがある御神渡り。そんな素敵な話ならば一度は見てみたいなぁと思っていたのですが、今回、思わぬチャンスが。御神渡りの出現に合わせて頂いたのか?昨日まで諏訪と松本への出張に行ってきました。昼間の時間は会議や研修が続くのですが、例によって夜中はフリー!
楽しませて頂きました!
諏訪から松本への移動日に合わせて明け方湖畔に行く予定だったのですが、夜半前からあまりにも抜けの良い星空だったので、夜中にホテルをチェックアウト(笑)。そのまま長和町方面の暗闇を求めて移動。満天の星空を堪能しました。これは本当に綺麗でした。
しばし眺めた後、再び諏訪に戻り御神渡りを探します。夜中だし月もほぼ無いので、暗くて御神渡りが見えないんじゃないかなぁと心配してたのですが、防犯用か観光用か、街灯が煌々と湖畔を照らしていて全然大丈夫でした(笑)
それよりおったまげたのが「氷の音」。地響きのようなきしみ音が諏訪盆地一帯に物凄い音量でこだましていたのです。この音が御神渡りを作り出すらしいのですが最初は何の音か分からず、恐怖を覚えたぐらいです。あらためて自然の驚異を感じました。
写真下の凍結した湖面を横一文字に延びる白い線が御神渡りです。さそり座からわし座にかけての天の川と一緒に写しました。火星は先日見た時よりだいぶアンタレスに近づきましたね。そう言えばと思いだしたのが今日はバレンタインディ。諏訪湖の男神が女神のもとに行ってる最中に彦星を眺めるのが、何とも申し訳ない気がしてしまいました(笑)
写真の右奥から手前に掛けて、男神がこちらに歩いてきた様子が伺えます。
御神渡りって初めて見たのですが、音の演出もあってか思ってた以上に大きくて迫力あるものなのですね。
そんな事を考えているうちに夜明けになり街灯が消え、御神渡りはシルエットになりました。
富士山と御神渡り
月と御神渡り
太陽が湖面を照らす頃には物凄い人だかりになってしまいました。御神渡りによる経済効果も絶大だそうです。
太陽が御神渡りを照らす頃、あらためて湖面をゆっくり眺めてみました。基本は諏訪湖の南北に延びるという説明があったのですが、よく見ると三本ぐらい東西にも伸びていて、今年の特徴として全体では縦横無尽に伸びているようです。男神の気持ちに思いを馳せると、さすがに5年も放っておいた女神の所にはなかなか行きづらくて、湖面をウロウロしたのでしょう(笑)。御柱のある諏訪大社。そこから女神に逢うために諏訪湖を渡る神様。諏訪の方々の神様に対する強い思いが伝わってきます。